医療法人化のメリット デメリット 注意点

医療法人化のメリット

・役員報酬を分散できる。(給与所得控除の利用)
・退職金を支給できる。
・決算期を自由に決めることができる。

 

 

(その他)
・法人の場合、赤字を9年間繰り越すことができる。(個人の場合は3年。)
・消費税が2年間免税になる。

医療法人化のデメリット

・議事録の作成、登記、会計処理などの手続きが煩雑になる。(司法書士の手数料なども生じる。)
・法人の場合、社会保険への加入が強制されている。(会社負担が生じる)
・税務調査が入りやすい。

 

(その他)
・法人が赤字の場合でも、年間7万円の税金を支払うことになる。

 

 

生命保険活用の注意点

生命保険会社の方が、

 

 

「医療法人化すれば、保険料を経費に落とせます。」

 

 

「節税ができます。」

 

 

 

と言ってくることもあると思います。

 

 

 

もちろん、保険料を経費に落とすことは可能です。

 

 

 

ですが、単純に節税になるわけではありません。

 

 

 

保険料を払ったときは、経費になりますが、

 

 

 

逆に、保険金が支払われた場合(解約返戻金など)は、法人の利益(益金)になります。

 

 

 

 

なので、例えば、年間100万円の保険料を5年間支払った場合、500万円が経費になりますが、

 

 

10年後に解約をし、解約返戻金が500万円戻ってきた場合は、逆に、500万円が利益になり、

 

 

結局、プラスマイナスは0円になります。

 

 

 

※説明を分かりやすくするために、ものすごく単純化して説明をしています。

 

 

 

保険金や解約返戻金の受け取りのことまで考えると、実質的な節税効果はありません。

保険の活用で節税になるケース

ですが、もちろん、有効な節税になることもあります。

 

 

それは、保険金(解約返戻金)が支払われる期に、

 

 

 

欠損金(累積の赤字)が残っている場合。

 

 

退職金を支払った場合。

 

 

です。

 

 

この2つの場合は、保険金の受取りが利益になったとしても、欠損金や退職金で相殺することができ、節税になります。

 

 

 

でも、よく考えてみて下さい。

 

 

一般的に、医療法人が赤字になることはまずあり得ません。

 

 

医療法人が赤字になるとしたら、役員報酬をもらい過ぎなだけです。

 

 

さすがに、役員報酬を何億円ももらったら、医療法人でも赤字になるとは思いますが、よほどのことがない限り、毎期黒字になります。

 

 

毎期黒字であれば、欠損金が生じることはありません。

 

 

 

また、退職金と相殺するのも実務上は、非常に難しいです。

 

 

確実に、「10年後に退職する。15年後に退職する」

 

 

 

と何年も前に決めておかなければなりません。

 

 

ですが、

 

 

10年後には引退しようと思って保険に入っても、いざ10年後になると引退しない方が多いですし、

 

 

退職の時期と保険金の受取りのタイミングを合わせるのは、非常に難しいです。

 

プロの節税方法

説明を分かりやすくするために、話をとても単純化していますが、

 

 

素人が保険を活用して節税するのは非常に難しいです。

 

 

多くの医療法人を見ていると、何となく保険の営業の人に言われて保険に入ってしまったというケースが多いです。

 

 

 

保険での節税やリスクへの対応を考える場合は、保険のプロに相談するのも1つの選択肢だと思います。

 

 

 

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相談するだけなら無料ですし、40社以上の保険を扱っているので、納得のいく保険が見つかる確率は上がると思います。

退職金について

法人の場合
<退職金の金額について>

 

退職金の金額は、一般的に、

 

最終報酬月額×勤続年数×功績倍率で計算する。

 

※功績倍率は、創業者の場合で、最大で3・0倍程度。

 

 

仮に、最終報酬月額200万円。勤続年数を20年。功績倍率3.0で計算すると、

 

→200万円×20年×3.0=1億2000万円

 

 

<税金の比較>
(1)役員報酬として、1億2000万円を20年間で受け取る場合。
           (=年600万円役員報酬を上乗せした場合)

 

給与所得の計算
600万円×50%(所得税+住民税)×20年=6,000万円

 

 

 

 

(2)退職金として、1億2000万円の支払いを受ける場合。(勤続年数は、20年とする。)

 

 

退職所得の計算
(1億2000万円−800万円)×2分の1=5,600万円
  →所得税2,040万円+住民税560万円=2,600万円

 

※簡略化するために、基礎控除などはすべて省略して計算を行っています。
<退職金の税制上のメリットについて>

 

 

(1)退職所得控除

 

退職所得控除=40万円×20年+70万円×(20年を越える年数)

 

給与所得の場合、給与所得控除の金額は、245万円が上限となっています。
(給与収入が1500万円以上の場合は、一律で245万円しか控除することができません。)

 

 

(2)2分の1課税
(1)の退職所得控除を控除した後に、さらに半分(2分の1)にして、税率をかけます。

 

 

 

(3)分離課税
退職所得は分離課税で課税されます。分離課税とは、他の所得と分けて課税するという方法です。逆に、総合課税というのは、他の所得と合算して課税するという方法です。
所得税では、所得金額が上がるごとに税率が上がっていく(5%〜45%)ので、他の所得と分離して計算をする方が有利になります。